切粉による品質不良防止のための設計変更
- お困りごと内容
- 切粉が切削工具とワークの間に嚙み込んで傷が発生してしまう…
- 目的
- 不良品発生防止
Before
焼結金属(焼結合金)は“粉末冶金”とも呼ばれる通り、粉末にした金属を焼き固めたものであるので、切削加工を行うと切粉が粉状に発生します。細かい、粉上の切粉であるので、切削工具とワークの間に噛み込んでしまい、傷が発生し、品質不良となってしまう場合があります。
After
焼結金属・焼結合金・粉末冶金の成形品は、切粉がワークに溜まらないように設計変更することで切粉の滞留による品質不良を防ぐことができます。例えば、止まり穴加工であったものを、機能上問題がなければ貫通穴に変更するなど、切粉の逃げ道を作ることで切削工具とワークとの間への切粉の噛み込みを防止できます。
POINT
焼結金属・焼結合金・粉末冶金の切削加工は切粉がワークと切削工具の隙間やチャックとワークの間に入らないようにします。ワークの接地面に隙間が発生しないようにチャックした面が平らになるように図面変更することでも、切粉が隙間に入ることを防止できます。